耐震 / 富山の古民家リノベーション

古い家は、地震に弱いのか。

家ごとに違います。北陸の民家は骨組みが生きていることが多く、足りないのは壁の量と金物(柱と梁をつなぐ補強の金具)と基礎です。今の状態を見てから決めます。

古民家は地震に弱い、と一括りにされがちですが、実際には家ごとに差があります。北陸の民家は、太い梁と柱で組まれています。そのため、骨組みそのものは生きていることが多いです。問題になるのは、壁の量と金物と基礎です。今の状態を見てから決めます。

何を見るか

1 2 3 4 5 6 1 壁の量と配置 続き間で開口が多い家は壁が足りない 2 基礎 石場建て・玉石・無筋コンクリート 3 接合部 柱と梁をつなぐ金物が入っていない 4 屋根の重さ 瓦を軽い素材に葺き替えると力が減る 5 白蟻と腐朽 床下と土台の傷みは耐震以前の問題 6 増築部分 後から足した部屋との接合部が弱点
現地調査で見る6か所。壁・基礎・接合部・屋根・白蟻・増築部の順に、家ごとの弱点を確かめます。

現地調査では主構造部材を見て、柱と梁が使えるかを確かめます。腐っていたり、シロアリの形跡のある柱は取替工事を行います。根継ぎ(腐った柱の根元だけを新しい木に替える工事)で残せる範囲と、直せない境目はシロアリに食われた家は直せるかに書きました。

  • 壁の量と配置。続き間で開口が多い家は、地震の力を受け止める壁が足りません
  • 基礎。石場建て、玉石基礎、無筋のコンクリート。どれかで工事の方針が変わります
  • 接合部。柱と梁をつなぐ金物が入っていない家がほとんどです
  • 屋根の重さ。瓦を軽い素材に葺き替えるだけで、建物にかかる力が減ります
  • 白蟻と腐朽。床下と土台の傷みは、耐震以前の問題になります
  • 増築部分。後から足した部屋との接合部が弱点になりやすい箇所です

金物だけでは、限界があります。

梁組飛騨高山・吉島家住宅の吹き抜けの梁組。太い梁と束柱が格子状に組まれている(イメージ・公開施設)
※ 写真は飛騨高山・吉島家住宅(重要文化財)の実景です(当社の工事物件ではありません) 写真: Wiiii「Yoshijima house」(CC BY-SA 3.0)・トリミング

金物は、柱と梁の接合部が離れないようにするための補助です。柱そのものが腐っていたり、シロアリに食われている場合、そこに金物を足しても効きません。傷んだ材に力を集めるほど、その材が先に壊れます。

当社は、建物はそのままで、傷んだ構造材を新しいものに入れ替える工事ができます。建て直すのではなく、柱と梁を差し替えて骨を組み直す。ここが工務店としての技術の差が出るところです。金物での補強しかできない場合、傷んだ柱は残ったままになります。

費用の目安

  • 耐震補強(壁量・金物・基礎)250〜700万円
  • 屋根の葺き替え(軽量化・雪対策)200〜450万円

いずれも建築工事費です。診断の結果と、どの水準まで上げるかで幅があります。

能登半島地震のあとで

2024年の地震のあと、富山県内でも建物の状態を気にされる方が増えました。ご相談をいただく中では、瓦のずれや壁のひび、建具の建て付けの変化を心配される例が多くあります。見た目に出ている症状と、骨組みの傷みは、同じとは限りません。気になる場合は、今の状態を見せてください。

建具が閉まらない、床が斜めといった「傾き」については、原因別の直し方と費用を傾いた家・古民家は直せるかにまとめています。

石川県で被災した家を、直して残すか今のまま手放すか迷っている方は石川県の空き家・古民家買取もご覧ください。罹災証明の区分ごとの道筋をまとめています。

雪と地震は、別々の話ではありません

北陸では、屋根に雪が載った状態で地震が来ることがあります。雪が積もると、建物にかかる重さは大きく変わります。屋根を軽くすれば、雪対策と耐震対策(地震に強くすること)を同時に行えます。葺き替えを検討されているなら、耐震とあわせて考えるとかけたお金に見合う効き目が上がります。

耐震だけを先にやる、という選択

全面改修の予算がすぐには組めない場合、耐震と屋根だけを先に行い、内装(壁紙や畳など、内側の仕上げ)は数年後に回す進め方もあります。逆に、内装をきれいにしてから耐震をやろうとすると、壁を壊すことになって二度手間です。順番を間違えないことが、結果として費用を抑えます。

よくある質問

耐震診断だけでも頼めますか。+−

今の状態の確認は無料の現地調査で行います。補助金の申請などで正式な診断書が必要な場合は、別に費用をいただきます。

柱を入れ替えると、建て替えと同じ費用になりませんか。+−

なりません。建物を解体せず、傷んだ部材だけを入れ替えるためです。基礎や屋根、使える柱と梁がそのまま残るので、建て替えとは前提が違います。

古い家を今の耐震基準に合わせられますか。+−

目標とする水準を決めたうえで補強します。どこまで上げるかで費用が変わるため、必要な補強と金額を先に書面でお示しし、ご予算と相談しながら決めます。

揺れに、備える

この家の耐震がどうか、見に行きます。

現地調査は無料です。必要な補強と費用を、先に書面でお示しします。

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工事の実例と、費用の考え方。

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執筆:北陸ホームズ 中邑 龍正 更新

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